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   "西域の流砂に埋もれる者達を顕せる風の如く"
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[西域の砂に埋もれる遺跡の上を吹きつづけている風のように]
  
     木を木に木で、自らを道具とみなして。
 
自分はどこから来てどこへ行こうとしているのか、果てのない流れの内で木と向き合う。
否、向き合わされている。
いつものように答えを出さなくてはならない問い
「お前はいったい何者だ!」
・・・・・・・・・・・・・木の側からなされる。
百、二百、五百千年の永い思惟と意志を伝えようとして。

なんにも分かっていない、唯刃物を手にしてるだけでそこから一歩も動けず立ちすくんでるだけの者の前にガンとして居座りつづける。

私の持つ刃物はやがて微粒子となり木の内に滑り込み、流れは意識と思考とを活躍させ黙していた者に月日を語らせ始めていく。月日年月は量りしれなく、結果として向き合っているはずの私は私自身と向き合わされている。

「エイッ!なれば汝の思いのままよ!」ってんで鉈で割って入ったその隙間、その先っぽにチョンと居ますは五歳の気持ち。
「あっれ?そんなとこに居たのかあ」
と一安心してる間も無く元の百二百、五百千年に逆戻り。

急かされて声のする方を見やれば、吹きすぎる風の間に探していた王の姿。

王よ、あなたは何処から来て何処へ行こうというのか
また問いかけつ木の前に
                 いる。
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